古来から伝統の「浮かし煮法」

しぐれはまぐりの発祥は揖斐川河口の赤須賀漁港（桑名市）近辺で、江戸時代の元禄年間（1690年頃）から製造されるようになりました。しぐれ煮にすることで、はまぐりの風味とともに保存性が高まり、土産物として全国的に高い人気を誇りました。
しぐれはまぐりは、ボイルしたはまぐりのむき身を、生引溜（きびきたまり）で沸騰させたハソリ（大鍋）に入れ、「浮かし煮」と呼ばれる独特な方法で煮て作られます。その際、風味付けに刻んだ生姜などを加えるのが特徴です。
桑名のしぐれはまぐりは、江戸時代から一貫した伝統の製法で、醤油の味と色をきかせ、ふっくらしたやわらかさと飽きのこない独特の味に仕上がっています。